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【歴史】中国の歴代皇帝は、不老不死の薬を飲んで、よく死んでいた

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中国の歴代皇帝は、不老不死の薬を飲んで、よく死んでいた。

不老不死の薬に使われていたのは、辰砂(しんしゃ)と呼ばれる赤色の粉末で、辰砂は硫化水銀から作られる。

硫化水銀は漢方薬にも使われているため毒性は低いが、当時の不老不死の薬には不純物が多く含まれていたため、猛毒の水銀もまぎれこんでいたとされている。

そのため、不老不死の薬を飲み続けているうちに体内に水銀が蓄積し、死亡したといわれている。

ちなみに辰砂は、紫禁城の壁面にも塗られており、中国特有の赤色の壁を作り出している。

また辰砂の学名は、和訳すると「竜の血」である。

日本では、白粉(おしろい)に水銀が使われていた。

白粉は、奈良時代に中国から伝来しており、江戸時代には透明感のある水銀白粉を額(ひたい)に塗り、それ以外の部分には鉛白粉を塗っていた。

口に入れなければ問題はないが、何も知らない乳幼児が母親の体についている白粉をなめてしまい、鉛中毒で死亡してしまうことが多かった。

ちなみに昭和初期には、美白剤として猛毒のヒ素が飲まれていたことがある。

また昔は、ヒ素から梅毒治療剤を作っていた(サルバルサン)。

効果は素晴らしかったが、副作用もすごかったらしい。

赤チン(マーキュロクロム液)には水銀は含まれていないが、製造過程で水銀の廃液が発生する。

そのため、「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」の施行により、国内での生産は終了した。