人類がパンツをはかなくてはならない理由の一つに、墜落死をまぬがれるため、というものがある。
1932年12月16日、東京日本橋白木屋の4階から火災が発生し、8階建ての建物はすぐに火に包まれた。
屋上へ逃れた人々は、ロープを使って地上へ降りようとしていたが、当時の女性は和装であり、パンツをはいていなかった。
ロープで降りようとすると、風ですそがめくれるため、片手ですそを押さえようとするのだが、ロープを持っていた方の手が滑ってしまい、複数の女性が墜落死した。
その後、女性たちはパンツをはく重要性を認識し、パンツ着用が普及したといわれている。
またこの時にはかれるようになった下着は、パンツではなくてズロース(ドロワーズ)であるという話もあり、関東大震災の直後には、「ズロースをはきましょう」という下川凹天の漫画入りボスターが、女性が出入りする場所などに貼られていたと言われている。
ちなみに、ブラジャーやスリップなどの下着を身につける習慣を作り上げたのは、下着メーカー・ワコールの創業者(男)である。
創業者(男)は下着を普及させるために、京都の祭りに参加し、自らが裸となって、ブラジャーとスリップを身に着け、行列の先頭に立って踊り歩いた(昭和21年頃)。