虹には性別がある。
古代中国では、虹は、空をつらぬく大きな竜のオスとメスが交わっている姿であると考えられていた。
そのためニジにはオスとメスがあり、オスの方を「虹」と書き、メスの方を「霓」と書いた。
これは、虹霓(こうげい)と呼ばれている。
空に虹が二つ現れることがあるが、はっきり見える方が虹(主虹)で、薄く見える方が霓(副虹)である。
虹が虫編(むしへん)なのは、竜が関係している。
竜は蛇の一種と考えられており、また蛇は、虫の一種だと考えられていたため、虹には虫編が使用されている。
また、主虹と副虹の色の並びは逆である。
これは、主虹が雨粒の中を2回屈折するのに対し、副虹は3回屈折するためである。
副虹は屈折回数が多いため、そのぶん光の減衰が生じ、薄くなる。
ちなみに虹は、太陽の光によって生じるため、太陽に背を向けた方向に虹がある。