【歴史】第二次世界大戦中、鉄不足に悩んでいた日本は、砂鉄から純鉄を作ろうとしていた
第二次世界大戦中、鉄不足に悩んでいた日本は、砂鉄から純鉄を作ろうとしていた。
砂鉄とアルミニウムと混ぜて盛り上げ、その上に土をかぶせて穴をあけ、穴に薬品をそそいで火をつけると純鉄ができるという。
実際にできた。
しかし、この工法には無理があった。
純鉄を作るためには、鉄よりも貴重なアルミニウムを鉄の10倍も使わなくてはならなかった。
これは、1台の戦車をつくるために、100機の飛行機をつぶすような話であるため、考えるまでもなく、不採用とする工法であった。
しかし人々はそう思わなかった。
ある日、誰かが議会(国会)でこの実験結果について発表した。
そして、その後の衆議院で、東条首相がこの新しい製鉄法について意見を述べ「これで今次の大戦を賄うべき鉄には不自由しない」と述べた。
議員たちは、みな唱采した。
科学者たちは、そんな議員たちの姿を見て、みな唖然としていた。