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【物理】鳥が寄りつかない銅像には、猛毒のヒ素が豊富に含まれている

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鳥が寄りつかない銅像には、猛毒のヒ素が豊富に含まれている。

銅にヒ素を混ぜると融点が下がり、銅像が作りやすくなるため、昔の銅像にはヒ素が使われていた。

しかし金属を溶かす技術が進歩した現在では、ヒ素を混入させて融点を下げる必要がなくなったため、銅像ヒ素を混ぜる技術は消滅し、後世の人間はそのことを知ることができなくなっていた。

ある日、兼六園日本武尊ヤマトタケル)像にカラスが寄りつかないことに気づいた人物がいた。

上野の西郷隆盛像は鳥のフンまみれになっているのに、日本武尊像がフンまみれになっていないのはなぜだろう。

そのことに疑問を持った人物は、日本武尊像を調査したり、文献から「古代ローマなどでは銅の融点を下げるためにヒ素を添加していた」という記述を発見したりして、その要因を探っていった。

この調査を行ったのは、廣瀬幸雄。

その後、廣瀬は、調査結果を「ハトを寄せ付けない銅像の化学的研究」としてまとめ、イグ・ノーベル賞を受賞した。

ちなみに、日本武尊像のヒ素の含有率は15%、西郷隆盛像は2%程度である。