江戸時代の人たちは、病気になるのを防ぐために紙を食べていた。
食べていたのは「紙餅」と呼ばれる紙。
これを10日に1回、味噌汁に入れて食べれば、一年中病気にならないと考えられていた。
江戸時代の料理本『料理珍味集』に、紙餅の作り方が書いてある。
まず、使い古した紙(障子紙など)を用意し、3日ほど水につけて汚れを取る。
そして、汚れの取れた紙を撹拌(かくはん)し、粉々にして、ザルですくい、絞ってから、まな板の上に広げる。
広げた紙に味つけ用の味噌を塗り、つなぎの葛粉を混ぜて一緒に練り、団子状にする。
これを天日干しにして乾燥させれば「紙餅」が完成する。
紙餅の効用は食物繊維が豊富なこと。
これで腸にいる善玉菌を刺激し、免疫力を高めていた。