【物理】素粒子のニュートリノは、人体にも衝突する可能性がある
太陽は、核融合反応により、水素からヘリウムを作成しているが、そのときに使用しなかったエネルギーの一部がニュートリノとなって、宇宙空間に放出されている。
ニュートリノは、質量が限りなくゼロに近いため、他の物質の合間をするするとすり抜けてしまう。
そんなニュートリノを観測する目的で作られたのが、岐阜県飛騨市、神岡鉱山の地下にあるスーパーカミオカンデ。
巨大なタンクに5万トンもの超純水を入れてセンサーを設置し、水の電子とニュートリノが衝突した際に生じる光を観測するというもの。
スーパーカミオカンデでは、1日に10回程度、水の電子と衝突したニュートリノが観測されている。
スーパーカミオカンデの規模と衝突回数を元にして計算してみると、76年に1回程度の割合で、ニュートリノは人体と衝突する。
衝突した場合、衝突した箇所に存在した原子の電子が放出されることになるため、その原子は不安定な原子となってしまい、放射線を放出するようになってしまう。
そしてその放射線は、周辺の細胞のDNAを壊していくという。
しかし、DNAには自己修復機能が備わっているため、時間が経過するにつれて、もとに戻るとされている。