【食物】ヨーグルトは、ノーベル賞がもらえるほど、優れた健康食品である
ヨーグルトは、ノーベル賞がもらえるほど、優れた健康食品である。
ロシアの微生物学者メチニコフは、ブルガリア旅行中、現地に住む人々の中に、90歳以上のお年寄りが非常に多くいることに気づいた。
そして彼らの食生活を調査してみたところ、牛乳を発酵させたもの(ヨーグルト)を常食していることがわかった。
メチニコフはさらに研究を重ね、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が腸内環境を改善することを発見し、「ヨーグルト不老長寿説」を唱えた。
そして、そうした研究が評価されたメチニコフは、ノーベル生理学・医学賞を受賞した(1908年)。
また、ヨーグルトは、メチニコフが研究したことにより、世界中に広まったとも言われている。
カスピ海ヨーグルト*1には、クモ膜下出血を防ぐ効果があることが確認されている。
インドネシアの「テンペ」と呼ばれる大豆の発酵食品には、脳溢血や循環器系の病気を防ぐ効果が確認されている。
アフリカの牧畜民族が飲む発酵乳「マース」には、高血圧や中性脂肪、コレステロールを抑える効果が確認されている。
他にも、モンゴルの馬乳飲料「アイラグ」や、ラクダの乳を発酵させたヨーグルト(中近東)、カフカス地方の乳酒「ケフィア」などにも、健康効果が認められている。
ヨーグルトには、牛乳に由来する良質のタンパク質が豊富に含まれており、ビタミンBも多く、カルシウムも、腸に吸収されやすい、乳酸カルシウムという形で多量に含まれている。
また日本人には、遺伝的にラクターゼという酵素を持っていない人が多く、牛乳を飲むとお腹がごろごろとしやすいと言われている。
しかし、ヨーグルトを作る乳酸菌は、強力なラクターゼを保有しているため、牛乳を飲めない人でも、ヨーグルトは安心して口にすることができる。
また腸内細菌の中には、食べた肉を発がん性物質に変えてしまう悪玉菌が存在する。
しかし、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、これらの悪玉菌を排除してくれるため、がん抑制の効果もある。
またヨーグルトは、血中コレステロールの抑制もしてくれる。