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【暦】うるう年に追加する調整用の1日は、2月の最終日(2月29日)に配置されているが、これはもともと、2月が一年の最後の月だったときの名残りである

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うるう年に追加する調整用の1日は、2月の最終日(2月29日)に配置されているが、これはもともと、2月が一年の最後の月だったときの名残りである。

歴史上、暦は何度も改定されている。

ロムルス暦(古代ローマ)では、1年間は10ヶ月しかなかった。

当時、冬には「冬ごもり」の期間が存在したため、その期間中は日付をまったく数えていなかった。

しかし、1年間が10ヶ月しかないという暦はあまりにも乱暴すぎたため、紀元前8世紀に、1年間を12ヶ月とする暦が作られた(ヌマ暦)。

このとき、もともと存在した10ヶ月(現在の3~12月)の暦のうしろに、2ヶ月分(1~2月)が追加された。

これにより、2月は、その年の最後の月であることが定められ、うるう年に追加する調整用の1日も、2月の最終日に配置されることになった。

ローマ時代、1年の始まりは3月とされていたが(日本が4月始まりなのと同じような感じ)、行政官用の1年の区切りは1月とされていた。

その後、ユリウス・カエサル(紀元前100年~紀元前44年)が、1年の始まりが2つあるのは不合理として、1月を1年の始まりとした。

ヌマ暦は、大の月(奇数月)が31日、小の月(偶数月)が30日だった(2月は29日、うるう年は30日)。

しかし、7月(July・Julius・ユリウス)と8月(August・Augustus・アウグストゥス)には皇帝の名前が冠せられていたため、どちらも大の月にしよう、ということになった。

そして、7月、8月が大の月(31日)になったため、9月以降の大の月と小の月を反転させて調整した。

しかしこれだと、1年間の日数が1日増えてしまうため、再度2月で調整が行われ、平年は28日、うるう年は29日という現在のような暦になった。

ちなみに、September、October、November、Decemberは、それぞれ、7の月、8の月、9の月、10の月という意味だが、名称と意味が2ヶ月分ずれている理由も、上記で説明できる。