初期の電気式信号機は、青から黄色、黄色から赤、赤から青へと色が変わるたびにベルの音が鳴っていた。
それ以前の信号機は人力(手動)だった。
交通課の巡査が台の上に立ち、「歩け」「止まれ」と書かれた標識棒を振っていた。
その後、福引抽選機のようにぐるぐると回すことで文字板が表示される、手動式器械が導入された。
その後さらに改良が加えられ、行灯(あんどん)が導入されることとなり、表示される言葉も「GO」と「STOP」になった。
電気式信号機が導入されたことで、巡査たちは他の部署へ転属されることが決定した。
巡査たちは電気式信号機が正しく動いていることを確認すると、すぐそばに設けられていた休憩所に次々と集まっていき、お別れの会をしめやかに行った。