ニホンタンポポは、セイヨウタンポポに追われて生活圏を失っているわけではない。
人間が宅地や道路を作って自然の原野を破壊していっているため、ニホンタンポポは環境の変化についていくことができず、姿を消している。
また、セイヨウタンポポは、①一年中咲いているし、②その年のうちに種子を作るし、③他のセイヨウタンポポと受精しなくても種子を作ることができる(自然不和合性がない)ため、ニホンタンポポよりも繁殖力が高い。
一方、ニホンタンポポは、①春先にしか咲かないし、②種子が発芽し、花が咲くまで数年かかるし、③他のニホンタンポポと受精しないと種子を作ることができないため、繁殖力が弱い。
このように、セイヨウタンポポの方が繁殖力が強く、いたるところで見ることができるため、セイヨウタンポポが、ニホンタンポポを駆逐していっているように見えている。